2024年4月から2025年3月まで、「日本でいちばん大切にしたい会社大賞」を主催する「人を大切にする経営学会(会長坂本光司氏)経営人財塾」の第7期生として、中小企業の社長、役員の方々39名と共に、1年間学びました。
月1回2日間の、立派な経営を実践されている経営者の方々や先生方の講義と、坂本会長による講義とゼミ、グループ研究発表、感動エピソードの輪読、社会課題解決に向けた講義の他、定期的な「人を大切にする経営」を実践されている企業様の視察訪問、書籍出版(2025年3月出版「なぜこの会社は社員が辞めないのか」ラグーナ出版)に向けた取材と原稿執筆、個人プロジェクト研究(卒論)などなど、非常に濃密で有意義な1年間でした。
この学びを通じて、私たちは「人を大切にする経営」が単なる理想論ではなく、企業の持続的な成長と社会全体の幸福につながる確かな道であることを実感しました。実際、私たちが訪れた企業は、どこも働く人々が生き生きとし、顧客や地域社会との信頼関係を大切にしながら、安定した経営を続けていました。その共通点は、利益の追求だけではなく、「人」を経営の中心に据えていることでした。
日本は今、少子高齢化や労働人口の減少、働き方の多様化など、大きな変革期を迎えています。従来の短期的な利益追求型の経営では、従業員の離職やモチベーションの低下、組織の持続性の危機が深刻化するばかりです。しかし、「人を大切にする経営」を実践する企業は、従業員の幸福度が高く、結果として生産性や創造性が向上し、企業全体が成長を続けています。
さらに、こうした経営姿勢は社内にとどまらず、取引先や顧客、地域社会にも良い影響をもたらし、信頼と共感を生み出します。それが企業のブランド価値を高め、持続可能な社会の実現にも貢献するのです。
これからの日本に求められるのは、単なる効率や利益の最大化ではなく、「人を大切にすること」を基盤とした経営のあり方です。一人ひとりの幸せを大切にしながら企業を成長させることで、社会全体がより良い方向へと進むことができるのです。
これからの日本において、「人を大切にする経営」は、企業の成長と社会の発展に欠かせない、最も重要な考え方である ということを私は確信しています。
株式会社アズプロモーション 取締役 角南雅志